代表取締役CEO 中村将義より、私たちの原点と未来への想いをお伝えします。
40年の歩みの先に見出した、ひとつの答え
1983年(昭和58年)、愛管は小さな一歩から始まりました。以来40年以上にわたり、私たちは設備工事業を基盤として、お客様の信頼に応えるべく誠実に技術を磨き、社会の変化と共に成長を続けてまいりました。
時代の移り変わりとともに事業が多角化していく中で、私たちは常に自問自答を繰り返していました。「私たちの本当の使命とは何か?」「社会に対して、何をもって貢献できるのか?」と。
多くの挑戦と変革を経て、2018年、私たちはこれまでの歩みを振り返り、未来への羅針盤となる一つの答えにたどり着きました。それが、現在の経営理念である「Life Spiral Up」です。
これは、私たち愛管株式会社に関わるすべての人の人生が、まるで螺旋階段を上がるように、昨日より今日、今日より明日へと、より豊かに、より良く向上していく未来を創りたい、という強い想いを込めた言葉です。一度きりの成功で終わるのではなく、継続的に成長し、関わる人々と共に幸福のスパイラルを描いていきたい。それが私たちの約束です。
ひとつの理念を、社会を支える事業でかたちに
「Life Spiral Up」という理念は、決して抽象的なスローガンではありません。私たちは、この想いを社会に実装するため、人々の生活に寄り添う多様な事業領域で具体的な価値を提供しています。
【管工事事業】社会の”血管”を築き、未来の快適を支える
創業以来の核となる管工事業です。建築物における給排水衛生設備や空調換気設備など、人の暮らしや産業に不可欠な”血管”とも言えるライフラインを設計・施工しています。長年培った技術を基盤に、近年では再生可能エネルギーである地中熱を利用したヒートクラスターシステムの導入も推進。快適で安全な環境を創出するとともに、カーボンニュートラル社会の実現にも貢献します。
【飲食事業】一口で、20年先の記憶をつくる
私がかつて一皿に受けた衝撃と幸福感。その原体験をもとに、私たちはコンセプトの異なる6ブランドを浜松市内7拠点で展開しています。フレンチの「Cafe and Restaurant LENRI」を中心に、パティスリー、惣菜店へとブランドを広げ、「Maple Cafe」「HACKBERRY」「ヒコウビラン」など多様な食のシーンを提案。すべての店舗で地産地消をテーマに、自社農園の旬の恵みをふんだんに使い、お客様の人生の物語に刻まれる「口福」のひとときをお届けしています。
【農園事業】大地と向き合い、いのちを育む
自社保育園に隣接する「れんり農園」では、浜松の豊かな土壌と連理の木の象徴のもと、野菜や果物を愛情込めて育てています。バイオ炭や自然エネルギーを活用した環境負荷の少ない農法で、カーボンニュートラルにも貢献。化学肥料や農薬に頼らず、安心・安全な食材を、「Cafe and Restaurant LENRI」など自社レストランでも提供しています。子どもたちは土に触れ、苗植えから収穫までを体験し、自然と命のつながりを学びます。今後は、自治体や企業の研修・視察を受け入れ、持続可能な農業と地域循環型ビジネスを学べる場として農園を活用していきます。
【自然共生・研修事業】持続可能なビジネスは、自然との共生から
私たちは、事業敷地を「生物多様性の発信拠点」と位置づけ、環境省の自然共生サイトへ申請し承認待ちです。地域の自然を守り、カーボンニュートラルにも取り組むことで、持続可能なビジネスを実現します。
この場を起点に、企業間の交流や学びが生まれ、オープンイノベーションの土壌となることを目指しています。セミナーや研修を通じて、次世代へ自然と共にある価値観をつないでいきます。
【保育事業】子どもたちの未来を育む
家庭で静かに過ごすことが多かった私にとって、保育園は温かく安心できる居場所でした。幼少期に心から満たされた思い出の多くが、保育園での体験に支えられています。
だからこそ、子どもたちにも同じように豊かな時間を届けたい。
保護者が安心して働きに出かけられる環境を整え、地域とともに未来の社会を育んでいきたい。
私は、そんな想いで保育事業に向き合っています。
未来を創造する、独自のソリューション
40年以上にわたる管工事の現場で培った知見と課題意識を原動力に、私たちは既存の枠組みを超える独自のサービスを開発しています。これは、従来の建設業界の在り方を変革し、お客様へ直接的かつ高い付加価値を提供するための挑戦です。
3Dスキャン・BIM/CIMモデリング事業
最新の図面が手元にない、あるいは数十年前の古い図面しか残っていない——そんな状況では、改修計画や維持管理の精度が大きく損なわれます。図面は、建物や設備の価値を左右する重要な 資産 であり、その更新・整備は事業の生産性向上に直結します。
当社は最先端の3Dスキャナーで既存建物や複雑な配管設備をミリ単位でデジタル化し、現状を忠実に再現したBIM/CIMモデルへ落とし込みます。これにより、最新図面を再構築して資産価値を回復・強化するとともに、専門知識を要する設備の改修設計から施工、維持管理まで全フェーズの生産性を飛躍的に向上。結果として工期短縮とコスト削減を実現し、安心安全で持続的な施設運用を支援します。
AGRI BIM CONNECT
空き家や遊休スペースを、既存の断熱性能をそのまま活かした“次世代農業ハウス”にリノベーション。家屋ならではの優れた保温・保冷効果でエネルギー消費を抑え、初期投資も運用コストもぐっと低減できます。
長年培った管工事の知見をBIM(Building Information Modeling)に落とし込み、潅水・空調などの設備を最適化。IoTセンサーが収集する環境データをリアルタイム解析し、遠隔からでもピンポイントで作物を管理できます。
空き資産の有効活用とスマート農業の導入を同時に実現し、省エネで地球温暖化対策にも貢献する、コストパフォーマンス抜群のソリューションです。
これらのデジタルソリューションは、私たちの基幹事業と深く連携し、業界全体の未来を切り拓く両輪となると確信しています。
技術の礎と、未来への伸びしろ。グループの力。
私たちの多角的な挑戦は、新たな仲間との出会いによって、さらなる進化のステージへと向かいます。
2024年、創業1921年―100年以上にわたり地域の米産業を支えてきた 「株式会社高塚機械製作所」 と、農業機械のプロフェッショナルである 「竹原産業株式会社 袋井」 をM&Aによりグループに迎え入れました。
高塚機械製作所が培ってきた精米機械の設置・メンテナンスという揺るぎない礎。そして、竹原産業の農業機械の販売・メンテナンス力。二社の強みが加わったことで、私たちは 栽培・収穫から精米、流通までを一気通貫でサポートできる体制を確立。分野の垣根を越え、現場課題をスピーディーに解決し、お客様の持続可能性を高めます。
これからも互いの強みを掛け合わせ、グループ全体の 「Life Spiral Up」 を加速させ、地域と農業の未来をらせん状に押し上げていきます。
愛管株式会社
代表取締役CEO 中村 将義