1. モノづくりにおける「測定」は一次元の長さに留まらない
工業製品を製造したり、建物を建設したりする際、設計図通りに作られているかを確認する作業が「測定(計測)」です。国際的な測定方法の分類としては、接触式(CMM等)と非接触式(レーザー・光学式)に大別されます。ISO 10360シリーズが三次元測定システム全般の精度検証規格として広く採用されています。 普段私たちが日常生活で測るものは「長さ(一次元)」がほとんどですが、プロの設計や施工の現場においては、単純な長さだけでなく、様々な種類の寸法をシビアに測定する必要があります。
どの測定手法を選ぶかによって、作業時間も精度もコストも大きく変わります。ノギスで1箇所ずつ手で測れば安いですが、工場全体の配管を測り終えるのに何週間もかかるかもしれません。一方、3Dレーザースキャナーを使えば半日で済みますが、機材と操作ノウハウへの初期投資が必要です。現場の規模と目的に合った「正しい測り方」を選ぶことが、改修プロジェクト成功への第一歩です。
2. 目的別・測定の種類と使われる機材
「何を・どう測るか」によって、最適な機材は全く異なります。
① 「直線の長さ・太さ(距離)」を測る(一次元)
パイプの外径(太さ)や、ネジの深さなどを測る基本の測定です。 現場では手作りの定規やメジャーが使われますが、精密な工場部品では「ノギス」や「マイクロメーター」といった手動の精密なアナログ測定器が長年使われています。
② 「角度・平面・高さ(二次元)」を測る
ある面がきちんと平らであるか、直角であるかを測る測定です。 建設現場などでは「レベル(水準器)」を使ったり、レーザーポインターを壁に当てて水平を出したりします。
③ 「複雑な曲面・全体形状(三次元)」を測る
「自動車のボンネットの滑らかな曲面」や「何十年も使われて微妙に歪んだ巨大な配管ルート」など、アナログな定規では絶対に測れない「自由曲面の形」をデータ化する究極の測定です。 検査室に入る小さな部品であれば、ルビーの球をカチカチと当てる「接触式三次元測定機」が使われますが、工場に備え付けられた巨大なパイプ等は機械に入れられないため、数十メートル先からレーザーを放って非接触で全体の形状を点でなぞり取る「大型3Dレーザースキャナー」が唯一の測定手段となります。
3. 「現物の形状(3D)」を完璧に写し取る破壊力
3Dレーザースキャナーを使った「三次元形状の測定」は、単純な長さを測る行為を超え、「現場の対象物の完全なコピー(デジタルデータ)をパソコンの中に作る」という意味を持ちます。
たとえば、工場の古いポンプが壊れてしまったが、大昔の特注品で図面がない場合。 3Dスキャナーで壊れたポンプを360度から測り取り(スキャンし)ます。そのパソコンに取り込んだデジタルの「形状データ」を元にして、CADソフトで修正を加え、全く同じ寸法・同じ形の新しいポンプの図面を作成し直すことができます(リバースエンジニアリング)。 これは、アナログなノギスで何日かけて測り続けても絶対に不可能な、3Dスキャンという強力な測定機器だけが成し得る魔法のような設計手法です。
4. 巨大プラント・複雑な工場設備の形状測定は愛管へ
「自社の工場の配管レイアウトを変更したいが、図面がない。複雑に絡み合ったパイプや設備の寸法や曲面形状を、メジャーではなく高精度な機械で安全かつミスなく測定(スキャン)して、CAD図面データ化してほしい」。
そのような過酷な「現場の巨大な三次元測定と図面化」は、設備の配管設計・施工のプロフェッショナルである愛管株式会社のワンストップ・3Dスキャンサービスにお任せください。
空間の「形と絶対寸法」を誤差なく写し取るため、私たちは建設現場で最高峰の信頼を得ているハイエンド地上型レーザースキャナー「Trimble X7」と高精度ハンディ型スキャナー「3DMakerpro Eagle Max」を併用します。プラントのような入り組んだ数十メートルの空間であっても、機材を何十回も動かして、サビた配管の裏の「死角」まで逃さず、常に【数ミリ以内】の安定した誤差で正確に寸法情報(点群)を取得し尽くします。
そして私たちが提供する最大の価値は、持ち帰った巨大な点群データを自社オフィスのプロ用ソフト「InfiPoints」で解析し、お客様が普段使い慣れている業界標準の設備CADソフト「Rebro」などで即座に干渉(ぶつかり)チェックに使える「完璧な精度の3DCAD図面にモデリング(リバースエンジニアリング)」して直接納品する点にあります。お客様は機材の操作やデータの重さに悩まされることなく、完璧な寸法の「新しい現場図面」を受け取るだけです。
メジャーやアナログ計測では絶対に届かない、過酷な現場のミリ単位スキャンから高度なモデリング図面化までのすべてを「完全内製化」で請け負うため、面積に基づく明朗会計パッケージで全国の工場現場へ出張対応いたします。 (静岡県内の現場であれば、作成した高精度図面を用いて、実際の配管・設備改修工事自体も自社で一貫施工可能です)
手戻りゼロの「確実な現況寸法図面作成」は、愛管の3Dスキャンサービスへご相談ください。
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参考文献
- ISO 10360 “Geometrical product specifications — Acceptance and reverification tests for coordinate measuring systems”