1. 静岡県全土が「パソコンの中」に完全コピーされている

私たちの本社がある静岡県は、現在世界中から「デジタルツイン(現実空間の仮想化)」の最先進地域として注目を集めています。その理由が、静岡県全土の地形を丸ごと3DCADのように立体データ化したプロジェクト「VIRTUAL SHIZUOKA(バーチャル静岡)」の存在です。海外でもオープンデータとしての点群公開は広がっており、米国のUSGS(地質調査所)は全米の航空LiDARデータを「3D Elevation Program(3DEP)」として公開し、誰でも無料でダウンロードして利用できる環境を整備しています。

静岡県は、航空機やドローンに搭載したレーザースキャナー(LiDAR)を活用し、県境から駿河湾に至るまでの県土全域を「数千億個もの点群データ」としてスキャンしました。そして驚くべきことに、その取得した超膨大で高額なデジタル地形データを、企業や個人が誰でも無料で自由にダウンロードして商用利用できる「オープンデータ」としてインターネット上に完全公開したのです。

2. VIRTUAL SHIZUOKAが建設現場・防災にもたらす革命

この「無料で使える県土の完璧な3Dデータ」は、静岡県内の土木・建設業に劇的な革命(DX)をもたらしました。

① 前例のない防災・減災シミュレーション

ドローンのレーザー測量(LiDAR)で取得したデータは、木の葉を通り抜けて「地面の本当の地形」を描き出します。このデータを使うことで、「大雨が降った時に水がどこに集まるか」「土石流が起きた際にどの家が飲み込まれるか」を、現実と数センチしか狂いのないバーチャル空間上で完璧にシミュレーションできるようになりました。静岡県熱海市での土石流災害の際にも、このデータが被害状況の即時把握と復旧計画に絶大な威力を発揮しました。

② 建設土木現場での「測量の省略」

これまで、山に新しい道路をつくる場合、作業員が何日もかけて過酷な地形を歩いて事前の測量を行っていました。しかし今、静岡県の土木業者は、インターネットから「VIRTUAL SHIZUOKA」の点群データをダウンロードするだけで、現場に行くことなく「数センチ精度の現況地形3Dデータ」をパソコンのCAD画面上に呼び出すことができます。これにより、起工測量の大幅な省略と、数ヶ月単位の工期短縮が実現しています。

3. 広大な「地形」はオープンデータへ。では「工場の中」は?

このように、VIRTUAL SHIZUOKAは「山」「川」「大きな道路」といったマクロな地形の把握においては、他県の追随を許さない最強のオープンインフラです。これから土木工事をされる方は、自社でドローンを飛ばす前に、まずはこのデータをダウンロードすべきです。

しかし、そのデータが万能かというとそうではありません。VIRTUAL SHIZUOKAはあくまで「空から」レーザーを降らせて測ったデータです。そのため、「建物の内部(工場の中)」、「屋根の下の設備」、「密集した配管の裏側」の3Dデータ(点群)は一切存在しません。

工場の中で新しい機械を搬入するためのルート設計や、老朽化した配管が既存設備にぶつからないかを確認するような、「ミリ単位のシビアな屋内設備の干渉チェック」には、当然ながら全く使えないのです。

4. 屋内設備・工場のミリ単位の3Dデータ化(図面化)は愛管へ

「外の地形ではなく、自社の工場の中にある複雑な配管・設備を改修するために、死角のない完璧なミリ単位の現況図面データが欲しい」 「VIRTUAL SHIZUOKAのBIMデータと連携させるために、自社の建物の正確な3Dモデルを作りたい」

そのような、空からは測れないミクロで高精細な「建築・設備現場の確実なスキャンと図面化」は、設備の配管設計・施工の裏の裏まで知り尽くした愛管株式会社のワンストップ・3Dスキャンサービスにお任せください。

空間の絶対的な寸法精度を担保するため、私たちは建設現場で最高峰の信頼を得ているハイエンド地上型レーザースキャナー「Trimble X7」を自社導入しています。プラントのような入り組んだ数十メートルの空間であっても、常に【数ミリ以内】の安定した誤差で正確に空間を点群化します。 さらに、見通しの悪い現場ではハンディ型スキャナー「3DMakerpro Eagle Max」を併用し、スタッフが半日以上を這いつくばって現場の寸法情報を「死角ゼロ」でしらみつぶしに記録し尽くします。

そして愛管の最大の強みは、持ち帰った巨大な点群データを「InfiPoints」等のプロ用データ処理ソフトで解析し、お客様が普段使い慣れている業界標準の設備CADソフト「Rebro」などで即座に使える「完璧な精度の3DCAD図面にモデリング(図面化)」して直接納品する点にあります。

過酷な現場のミリ単位スキャンから、高度なモデリング図面化までのプロセスすべてを、外注下請けゼロの「完全内製化」で請け負うため、面積と階層に基づく明朗会計で全国の工場や建築現場へ出張対応いたします。 (静岡県内の現場であれば、作成した高精度図面を用いて、実際の配管・設備改修工事自体も自社で一貫施工可能です)

オープンデータに頼れない「あなたの工場の中」の完璧な3D図面化は、愛管の3Dスキャンサービスへご相談ください。

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参考文献

  • USGS 3D Elevation Program (3DEP) — 米国における航空LiDARオープンデータの先行事例として参照