1. 3D技術と建設DXの最新トレンドがわかる展示会
近年、建設・土木業界や製造業界において、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉を聞かない日はありません。深刻化する人手不足や働き方改革の波を受け、現場のデジタル化は「あれば便利なもの」から「生き残るために必須のもの」へとフェーズが移行しています。欧米の博物館・美術館では、スミソニアン協会(Smithsonian Institution)が所蔵品の3Dスキャンデータをオンラインで無料公開するなど、3D技術を活用したバーチャル展示が急速に広がっています。
そうした中、3DスキャナーやBIM、点群処理ソフトウェア、AI、そして3Dプリンターといった最新技術を一度に体感できるのが、各地で開催される専門展示会・イベントです。カタログやWebサイトのスペック表だけでは分かりにくい「実際の操作感」「測定のスピード」「ソフトウェアの使い勝手」を、自らの目で見て、手で触れて確かめることができるのが展示会最大のメリットです。
これから3D技術の導入を検討されている方や、既に導入しているもののワークフローに課題を感じている方は、ぜひ業界の最新トレンドが集結する主要な展示会に足を運んでみることをお勧めします。
2. 建設DX展の概要
建築・土木・インフラ業界のデジタル化推進において、国内最大級の規模を誇るのが「建設DX展(JAPAN BUILD内)」です。主に東京ビッグサイトやインテックス大阪で年に複数回開催されており、大手ゼネコンから地域の工務店、測量会社まで、毎回数万人規模の業界関係者が来場します。
この展示会では、BIM/CIMモデリングソフトや、AIを活用した施工管理・進捗管理ツール、ドローン、そして最新の3Dレーザースキャナーが一堂に展示されます。 特に近年注目を集めているのが、「点群データ」の活用ソリューションです。広大なインフラや複雑なプラントを丸ごと3Dデータ化する大型スキャナーから、iPadやLiDARを活用した手軽な計測アプリまで、現場の規模に応じた機材の実演が各ブースで行われています。出展メーカーの担当者に直接「自社の現場ならどの機材が最適か」を相談できる絶好の機会です。
3. 次世代3Dプリンタ展の概要
製造業のDXやデジタルファブリケーションの中核技術として注目されているのが、「次世代3Dプリンタ展(日本モノづくりワールド内)」です。主に幕張メッセや東京ビッグサイトで開催され、アディティブ・マニュファクチャリング(AM)と呼ばれる積層造形技術の最前線を知ることができます。
この展示会は一見すると製造業向けに思われますが、実は近年、建設・土木業界からの注目度も急速に高まっています。その理由は「大型3Dプリンターによる建築部材の出力」や「モックアップの即時作成」です。 現場を3Dスキャンして正確な点群データを取得し、それをCADデータに変換した上で、欠損部品や複雑な形状のジョイントを3Dプリンターで出力して補修するといった「スキャン・トゥ・プリント」のワークフローが現実のものとなりつつあります。金属、樹脂、さらにはコンクリートを出力できる最新のプリンター技術は、未来の現場作業を大きく変えるポテンシャルを秘めています。
4. その他の注目の3D技術フォーラム・イベント
大規模な総合展示会だけでなく、より専門性が高く、実践的なノウハウが共有されるイベントやシンポジウムも定期的に開催されています。
- i-Construction・BIM/CIM関連の推進フォーラム 国交省が主導するi-Constructionの普及を目的としたイベントです。実際にBIM/CIMを導入して生産性が劇的に向上した企業の成功事例や、点群データの納品要領に関する最新動向など、行政の指針を直接知ることができます。
- ソフトウェアベンダー主催のユーザーカンファレンス 点群処理ソフト(InfiPoints等)や各種BIMソフトウェアの開発元のカンファレンスです。新機能の発表だけでなく、実際のユーザー企業が「現場でどうやって効率的にツールを使いこなしているか」というノウハウや失敗事例が共有されるため、非常に実践的です。
- 地域密着型のDXフェア・商工会議所イベント 東京や大阪まで足を運べない地元企業向けに、各都道府県の自治体や商工会議所が主催するDX・IoT関連の各種イベントです。地域のSIerや測量業者が独自の実装事例を持って出展しており、身近なパートナー探しに役立ちます。
5. 展示会を120%活用する3つのポイント
展示会へ行く際は、何となくブースを回るだけでは大量のパンフレットを持ち帰るだけで終わってしまいます。以下のポイントを意識して参加しましょう。
- 自社の「課題」を具体的に言語化しておく 「とにかく最新技術を見たい」ではなく、「現状、図面化に毎回数日かかっているのを半分にしたい」「天井裏の配管計測で足場を組むコストをなくしたい」など、解決したい課題を明確にしておくと、出展者からより具体的なソリューション提案を引き出せます。
- データの「互換性」と「連携」を確認する スキャナーの性能(ハード)に目が行きがちですが、最も重要なのは「取得した重い点群データを、自社で使っているCADソフトで読み込めるのか」というワークフロー全体のスムーズさです。フォーマットの変換や、ソフトウェア間の連携実績は必ずヒアリングしましょう。
- ベンダーのサポート体制を確認する 3Dツールは導入して終わりではなく、現場に定着するまでが勝負です。トラブル時のサポート体制や、現場担当者への操作トレーニングの有無など、運用面のバックアップ体制を見極めることが重要です。
6. 最新の3D技術を現場で実践!愛管株式会社のワンストップソリューション
展示会で最新の3Dスキャナーやソフトウェアの凄さを実感しても、いざ自社に導入するとなると「初期投資のハードル(数百万〜数千万円)」「操作を覚えるための学習コスト」「運用を定着させる専任担当者の不在」という大きな壁に直面する企業様が大半です。
「最新技術の恩恵は受けたいが、自前で機材を揃えて運用するのは厳しい」——そんな時は、現場目線での実践ノウハウを持った愛管株式会社のワンストップ・3Dスキャンサービスをご活用ください。
当社は、自社で最先端のハイエンド機材を保有し、日々の現場でフル稼働させています。広範囲をミリ単位で捉える固定型スキャナー「Trimble X7」と、死角や狭所の取得に威力を発揮するハンディ型スキャナー「3DMakerpro Eagle Max」をハイブリッドに運用。 たとえ200平米ほどの空間に複雑な配管が入り乱れ、30回以上の機材の設置変更(盛り替え)が必要な過酷な現場であっても、粘り強く半日以上かけて漏れのない完全なデータを取得します。
さらに、現場でのスキャンデータ取得から、自社オフィスの専門環境における点群処理、専用CAD「Rebro」を用いた設備図面化、そして実際の配管改修工事(静岡県内対応)に至るまで、全てを外注なしで内製化しています。このワンストップ体制により中間マージンを排除し、「面積・階数ベース」の明朗な料金体系で、全国の現場へ出張対応いたします。
展示会で見た「理想のデジタル化」を、愛管株式会社が皆様の現場で「現実のソリューション」としてご提供いたします。
関連記事
- 3D技術の最新トレンド|スキャン・点群・AIの進化と展望
- 建設DXを加速する3Dスキャンの役割
- 3Dプリンターの基礎知識とスキャンデータの活用
- 工場・製造施設における3Dスキャンの活用事例
- LiDARとは?原理・種類・3Dスキャンとの違い
参考文献
- Smithsonian 3D Digitization Program — 博物館所蔵品の3Dデジタル化と公開の先行事例として参照