1. Appleが放つ最強の3Dスキャン技術「Object Capture」

Object Capture(オブジェクトキャプチャ)とは、Appleが開発し、macOSやiOSに標準で搭載されているシステムレベルの機能(API)です。Apple Object Capture APIは内部的にはフォトグラメトリ(SfM/MVS)技術を用いており、海外の検証ではiPhoneで撮影した数十枚の写真から、サブミリメートル精度のテクスチャ付き3Dメッシュを生成できることが報告されています。 靴やフィギュア、ソファといった「現実のモノ(Object)」を、iPhoneのカメラで様々な角度からパシャパシャと撮影するだけで、非常にリアルで高品質なカラー3Dモデルとして「キャプチャ(取り込み/生成)」することができる、Apple純正のフォトグラメトリ(写真測量)エンジンのことを指します。

これまで、高品質なフォトグラメトリを行うには、数十万円する強力なWindowsパソコンと高額な専門ソフトが必要でした。しかしAppleは、強力な自社製チップ(Apple Silicon)のパワーを利用することで、特別なソフトがなくても「iPhoneとMacさえあれば無料でプロ並みの3Dモデルが作れるインフラ」を一般ユーザーに解放したのです。

2. Object Captureを利用するための2つの方法

Object Captureはシステム機能(API)であるため、それ単体のアプリがあるわけではありません。利用するには以下の2つのルートがあります。

① iPhoneアプリの中で「Object Capture機能」を呼び出す

現在、多くのサードパーティ製3Dスキャンアプリ(PolycamやScaniverseなど)のフォトグラメトリモードの裏側では、このAppleの「Object Capture」エンジンが使われています。最新のiPhone(iPhone 12 Pro以降のLiDAR搭載機が推奨)であれば、撮影から3Dモデルの生成までをiPhone単体(アプリの内部処理)で一気に完了させることができます。

② Macの専用ソフト(Reality Composer Pro等)で合成する

より本格的で超高画質なモデルを作りたい場合は、一眼レフカメラやiPhoneで撮影した大量の写真(数十〜数百枚)をMacに転送し、Appleが無料で提供している開発者向けツール等を使って一気に処理・合成させます。(AppleのM1以降のチップを搭載したMacが必要です)。これにより、ECサイトの商品展示(AR)にそのまま使えるレベルの超高品質な3Dアセット(USDZ形式など)が生成されます。

3. アプリケーション(ARやECサイト)への圧倒的な親和性

Object Captureが生成する3Dモデルの最大の特徴は、「Appleのデバイス(iPhoneやiPadのAR機能)で表示させた時に、最も軽く、美しく表示されるよう最適化されている」ことです。

そのため、靴やカバンなどのオンライン通販(ECサイト)において、「購入予定の商品を、自分の部屋の机や床にARで試し置きしてみる」といったコンテンツを作るためのデータ作成ツールとして、世界中のクリエイターや企業から重宝されています。

4. 「写真の3D化」では超えられない産業現場の壁

このように、商品や小物の「見た目(リアルな質感)」を伝える用途において、Object Captureに代表されるフォトグラメトリ技術は絶大なコストパフォーマンスと威力を発揮します。

しかし、この技術を工場の生産ラインの増設や、プラント等の配管改修工事における「図面作成」や「干渉チェック」に使おうとした瞬間、致命的な壁にぶつかります。 写真から形を逆算するフォトグラメトリは、「数センチの寸法誤差」が容易に発生します。また、ピカピカに光るステンレス配管や、特徴的な模様のない暗い工場の裏側などは、写真がうまく合成できずデータにポッカリと穴が空いてしまいます。 「ミリ単位の寸法精度」と「確実な形状把握」が絶対に譲れないプロの実務現場においては、レーザーを用いた「地上型3Dレーザースキャナー」の独壇場となります。

5. ミリの絶対的な寸法精度と完全なCAD図面化は愛管にお任せください

「古い工場の設備を改修したいが図面がない。ミリ単位の確実な現況寸法を押さえて、新しい配管が既存設備にぶつかる手戻りトラブルを絶対に防ぎたい」 そんなシビアな「精度」が求められる現場の寸法計測と図面化は、設備の配管設計・施工のプロフェッショナルである愛管株式会社のワンストップ・3Dスキャンサービスにお任せください。

空間の誤差を許さないため、私たちは建設現場で最高峰の信頼を得ているハイエンド地上型レーザースキャナー「Trimble X7」を使用しています。X7は、写真測量とは異なり、光沢のある配管や数十メートル先のプラント空間全体であっても、常に【数ミリ以内】の安定した誤差で正確に点群(寸法データ)を取得します。 さらに、固定型ではどうしてもレーザーが届かない入り組んだ機械の裏の「死角」に対しては、高精度なハンディ型スキャナー「3DMakerpro Eagle Max」を併用します。見通しの悪い現場となれば、スタッフが30回以上の機材の設置移動(盛り替え)を行い、半日以上を這いつくばって現場の寸法情報を死角なく記録し尽くします。

そして最大の強みは、持ち帰った点群データを自社オフィスのプロ用ソフト「InfiPoints」で解析し、お客様が普段使い慣れている業界標準の設備CADソフト「Rebro」などで即座に使える「完璧な精度の3DCAD図面にモデリング(リバースエンジニアリング)」して直接納品する点にあります。

過酷な現場のミリ単位スキャンから、高度なモデリング図面化までのプロセスすべてを、外注下請けゼロの「完全内製化」で請け負うため、面積と階層に基づく明朗会計で全国の現場へ出張対応いたします。 (静岡県内の現場であれば、作成した高精度図面を用いて、実際の配管・設備改修工事自体も自社で一貫施工可能です)

スマホや写真のレベルを超えた、絶対に失敗できないプロの実務レイアウト設計と図面化は、愛管の3Dスキャンサービスへご相談ください。

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参考文献

  • Apple Object Capture API Documentation — iPhoneベースのフォトグラメトリAPIとして参照