1. 3Dモデルを作る「2つの大きな方向性」

パソコンの中でゼロから立体的な形を作り上げる(モデリングする)ソフトウェアには、大きく分けて「3DCADソフト」と「3DCGソフト」の2つの方向性があり、それぞれ得意な分野が全く異なります。無料ソフトを選ぶ前に、自分が作りたいものがどちらに属するのかを理解することが重要です。海外ではBlenderやFreeCADなどのオープンソース3Dモデリングツールのコミュニティが非常に活発で、STL/OBJ/glTFなどの標準フォーマットを介して3Dスキャンデータとの連携も充実しています。

  1. 3DCADソフト(寸法・製造特化) 「幅10.0mm、高さ5.5mm」といった正確な数値寸法(幾何学形状)を入力して設計していくソフトです。3Dプリンターでピタリとハマる機械部品を作ったり、建築物の設計図面を作成したりする「モノづくり(エンジニアリング)」が目的の場合に使用します。
  2. 3DCGソフト(芸術・表現特化) 粘土をこねるように、直感的に表面を引っ張ったり滑らかにしたりして形状を作っていくソフトです。キャラクターやモンスター、映像作品向けの小物など、サイズ感よりも有機的な美しさ(見た目)が重視される分野で使用されます。

2. 無料で使える超強力な「3DCG」ソフト

圧倒的な表現力を持つCG分野の無料ソフトの代表格です。

  • Blender(ブレンダー) 無料の3DCGソフトにおける「絶対的な王者」です。世界中のプロフェッショナルがアニメーション映画やゲーム制作に実際に使用しているほどの超多機能(モデリング、アニメーション、映像編集まで可能)を誇ります。オープンソースのため完全無料で、使い方を解説するYouTube動画も星の数ほど存在します。ただし、画面のメニューが多すぎて初心者には最初のハードルが高いのが難点です。
  • メタセコイア(Metasequoia) / 無料版 日本発の老舗3DCGソフトで、ポリゴンモデリングの直感的な操作性に定評があります。Blenderに比べてUIがシンプルで分かりやすく、キャラクターモデリングの入門用として根強い人気があります。

3. 個人利用なら無料の強力な「3DCAD」ソフト

趣味のDIYや3Dプリンターでの部品作成に強い、寸法ベースのソフトです。

  • Autodesk Fusion 360(フュージョン・スリーシックスティ) / 個人利用無料版 プロの製造現場でも使われる業界標準のCADソフトですが、趣味や非商用目的の個人であれば「機能を制限された無料版」として強力な3DCAD環境を利用することができます。機械部品の設計や、3Dプリンター用の高精度なSTLデータ作成において、右に出る無料ソフトはありません。パラメトリックモデリング(後から寸法数値を変更して全体の形を追従させる機能)が非常に強力です。
  • Tinkercad(ティンカーキャド) Webブラウザ上でブロックを組み合わせるようにして直感的に3Dモデルを作成できる、教育現場でも大人気の初心者向け無料ツールです(Autodesk社提供)。複雑な曲面を作るのは苦手ですが、シンプルな部品なら5分で作れます。

4. 無料ソフトでは太刀打ちできない「点群からのリバース・リノベ設計」の壁

「じゃあ、工場を3Dスキャンして業者に貰った点群データを、無料のBlenderに読み込んで自分で設備の改修図面を作ってみよう」 そう考えた方は、直後に絶望的な壁にぶつかります。

数千万点におよぶ「点群データ」はデータ容量が数十GBと重すぎ、無料の3DCG・CADソフトにインポートしようとするとパソコンがフリーズしてしまいます。 さらに、点群の無数の「点」の中から配管の中心線を自動で見つけ出し、CADの長方形や円柱に置き換える「リバースモデリング機能」は、一般向けの無料ソフトには搭載されていません。 この領域には、「InfiPoints」や「Geomagic Design X」といった、ライセンスが数百万円する強力な専用の点群処理・リバースエンジニアリングソフトウェア環境が絶対に必要となるのです。

5. 無理な内製化はやめよう!図面化は愛管の代行サービスへ

「古い工場の設備を改修したいが、図面がない。現場の正確な3Dデータを基に新しい機械を配置したいが、自社に高額なCADソフトも、ハイスペックなパソコンも、それをモデリングできる熟練の専門スタッフもいない」。 そんな製造業や設備関連企業様を救うのが、配管設備設計のプロフェッショナルである愛管株式会社のワンストップ・3Dスキャンサービスです。

私たちは機材やソフトの「販売」ではなく、現地のスキャン計測からCADデータ化までの「泥臭い実作業」をすべて引き受けるプロフェッショナル集団です。

現場の計測には、ハイエンド固定型レーザースキャナー「Trimble X7」と、入り組んだ機械や配管の裏の「死角」を完全に無くすハンディ型スキャナー「3DMakerpro Eagle Max」をハイブリッドで稼働。たとえ視界の悪い200平米のプラントであっても、作業員が30回以上の機材移動(盛り替え)を行い、半日以上をかけて「一切の妥協のない完璧な現況データ」を持ち帰ります。

そして、お客様にとって一番のメリットは、私たちがこの重くて複雑な点群データを、自社オフィスの強力な専任環境(InfiPoints等)で処理し、さらに業界標準の設備CADソフト「Rebro」などを用いて「改修計画にすぐ使える完璧な3DCAD図面にモデリング(図面化)」した状態で納品することです。 お客様は高価なソフトを購入して難解極まるモデリング作業に頭を抱える必要は一切ありません。

現場スキャンから高度なCADモデリングまで、すべて愛管の「内製化リソース」を活用するため、中間外注コストは一切かかりません。面積や階数に応じた分かりやすい明朗会計で全国の現場へ出張いたします。 (静岡県内の現場であれば、作成した高精度図面を用いて、実際の配管・設備改修工事自体も自社で一貫施工可能です)

図面のない施設のスマートな3D化・BIM設計化は、まずは愛管株式会社へご相談ください。

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参考文献

  • Khronos Group glTF 2.0 Specification — 3Dデータ交換の国際標準フォーマットとして参照