1. 巨大すぎる「点群データ」を開くための鍵

プラントや工場をハイエンドな3Dレーザースキャナーで丸ごとスキャンすると、数千万から数億個におよぶ「点群データ」が生成されます。InfiPointsが扱うE57形式はASTM E2807として国際規格化された3D画像データの交換標準であり、Trimble、FARO、Leicaなど主要メーカーのスキャナーとの互換性が確保されています。 このデータは、ファイル容量が数十GB〜数百GBに達する超巨大データです。一般的な無料のCADソフトやCGソフトにインポートしようとすると、パソコンが悲鳴を上げてフリーズしてしまい、ただの「重すぎるゴミデータ」となってしまいます。

この規格外に重い点群データを、普通のスペックのパソコンでもサクサクと軽く動かし、自由自在に編集・活用するための「世界トップクラスの鍵」となるソフトウェアが、日本の株式会社エリジオンが開発した「InfiPoints(インフィポインツ)」です。

2. InfiPointsの3つの圧倒的な機能

InfiPointsは、建築・設備・自動車業界のプロフェッショナルが世界中で愛用するハイエンド点群処理ソフトです。その機能は単にデータを見る(ビューア)だけに留まりません。

① 魔法のような「超高速描画」とノイズ除去

独自のアルゴリズムにより、どんなに巨大な空間の点群データであっても、マウス操作でクルクルと滑らかに回転させ、内部を自由にウォークスルーできます。また、スキャン中に入り込んだ「通行人」や「車の影」といった不要なノイズを、AIが自動認識して一括で消しゴムのように消してくれます。

② AIによる「自動CADモデル抽出(リバースモデリング)」

InfiPointsの真骨頂がこの機能です。無数の点のただの集まりの中から、ソフトが「ここは直径150mmの配管の並びですね」「ここはH鋼の柱ですね」「これは設備の平面ですね」と形状を自動で認識し、ワンクリックでCADで扱える「ソリッドモデル(円柱や直方体)」に置き換えて(フィッティングして)くれます。この機能により、手作業でのモデリング時間を劇的に短縮できます。

③ 点群とCADモデルの「完璧な干渉チェック」

取り込んだ工場の点群の中に、新しく設置したい設備の「CADモデル」をドラッグ&ドロップで配置できます。そして「新しい設備を搬入するルート上に、既存の配管が当たらないか(干渉しないか)」を自動計算でシミュレーションし、当たってしまう部分を赤く光らせて警告してくれます。手戻りを防ぐ究極のツールです。

3. なぜ全ての企業がInfiPointsを導入しないのか?

「これを使えば、干渉チェックもCAD化も自動でできて完璧だ」と思うかもしれません。しかし、多くの建設会社や設備工事業者が内製化(自社導入)に踏み切れない大きな壁があります。

  1. ソフトウェア本体の導入コスト:ハイエンドなプロ向けソフトであるため、年間ライセンス料等で数百万円のコストがかかります。日常的にスキャンを行わない企業にとっては重すぎる投資です。
  2. 「配管の自動抽出」は完璧ではない:ソフトのAIが配管を認識して円柱に置き換える際、長年の重みで5センチたわんだ配管は「曲がったシリンダー」になってしまいます。これを設計図面で使える「真っ直ぐな配管」にするためには、結局のところ「設備の意図を熟知した人間のオペレーター」が手作業で補正(モデリング)する泥臭い作業が絶対に必要になります。

4. InfiPointsを活用した高度なCAD図面化は愛管へ

「自社のプラントをDX・図面化したいが、超高額なInfiPointsやスキャナーを購入する予算もないし、それを使いこなし、意味のある図面に補正できる専門のCADオペレーターもいない」。 そんな企業様を最短でDXのステージへ引き上げるのが、配管設備設計・施工のプロフェッショナルである愛管株式会社のワンストップ・3Dスキャン・モデリング代行サービスです。

私たちは、建設現場で最高峰の精度を誇る地上型スキャナー「Trimble X7」とハンディスキャナーを現場に持ち込み、完全な点群データを取得します。 そして最大の強みは、自社オフィスに整備したInfiPointsの強力な処理環境と、設備の裏側を知り尽くした「配管職人を兼ねる熟練オペレーター」の技術を掛け合わせる点です。ソフトの自動化だけに頼らず、設計者の意図を組んだ正しい補正を手作業で加え、お客様が普段使い慣れている業界標準の設備CADソフト「Rebro」などで即座に使える「完璧な精度の3DCAD図面に図面化」して直接納品いたします。お客様は高価なソフトを買う必要も、重いデータに悩む必要も一切ありません。

泥臭い現場のミリ単位スキャンから、InfiPointsを活用した高度なモデリング図面化までのプロセスすべてを外注ゼロの「完全内製化」で代行するため、面積等に基づく明朗な価格で全国の現場に出張対応いたします。 (静岡県内の現場であれば、作成した高精度図面を用いて、実際の配管改修工事自体も自社で一貫施工可能です)

機材・ソフトを買わずに結果(干渉チェック済みの使える3DCAD図面)だけを手に入れるスマートな選択は、愛管の3Dスキャンサービスへご相談ください。

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参考文献

  • ASTM E2807 “Standard Specification for 3D Imaging Data Exchange, Version 1.0” (E57 format)