1. 3Dスキャンサービスの料金は「なぜ複雑か」

「3Dスキャンいくらですか?」というご質問をよくいただきます。しかし正直にいうと、どんな現場でも同じ価格というわけにはいきません。3Dスキャンの料金は、主に以下の5つの要因によって大きく変動します。

  1. 対象面積:スキャン範囲が広くなるほど、スキャナーの設置変更(盛り替え)回数と作業時間が増えます。
  2. 現場の複雑さ:配管や機械が密集した入り組んだプラントは、死角を埋めるための設置変更が多くなり、シンプルな建物の数倍の時間がかかります。
  3. 成果物の種類:点群データの納品のみか、それともCAD図面化・BIM化まで行うかで、作業工数が大きく変わります。
  4. 現場の立地:出張費(交通費・宿泊費)が見積もりに加算されます。静岡県内と北海道では当然コストが異なります。
  5. 納期:緊急対応が必要な場合は別途調整が必要です。

これらを組み合わせるため、一概に「〇〇円です」とは言えません。ただ、おおよその相場感はお伝えできます。

見積依頼のお電話で「100平米ぐらいの部屋をスキャンしたいのですが、いくらですか?」と聞かれることがよくあります。しかし、同じ100平米でも、何もない空っぽの倉庫と、配管と機械がびっしり詰まった工場では、スキャナーの盛り替え回数が5回と30回で全く違います。さらに「点群データが欲しいだけ」なのか「CAD図面として使える状態にしてほしい」のかで、後者は前者の2〜3倍の工数がかかります。この点を踏まえて、以下の相場表をご参照ください。

2. 国内の料金相場(参考値)

以下はあくまで市場の一般的な相場感です。実際の見積もりは現地確認後に確定します。

規模作業内容費用目安(税抜)
小規模(〜100㎡)スキャン+点群納品のみ15万〜40万円
中規模(100〜500㎡)スキャン+点群納品のみ40万〜150万円
小〜中規模スキャン+CAD図面化(2D+3D)上記に+30〜100万円
大規模(500㎡〜)スキャン+BIM図面化込み200万円〜(要相談)

補足:最も費用に差が出るのは「成果物の種類」です。点群データだけの納品と、そのデータからCAD図面・BIMモデルを作り上げるところまで含めるとでは、工数が2〜3倍以上異なります。見積依頼時には「最終的に何が欲しいか」を明確にすることがコスト把握の近道です。

参考までに、海外のScan-to-BIM市場でも納品物の詳細度(LOD:Level of Development)によって価格帯が大きく変わることが広く知られています。北米の相場では、建築や構造要素のみのシンプルなモデル(LOD 200〜300)の場合、1平方フィートあたり$0.50〜$3.00程度ですが、配管や電気設備が密集した複雑なモデル(LOD 350以上)になると$3.00〜$10.00以上へと跳ね上がります。また、複数の業界レポートにおいて、プロジェクト全体コストのうち「現場スキャン(データ取得)」が占める割合は約30%に過ぎず、残りの約70%は「BIMモデリングと品質管理」に費やされると分析されています。「スキャンが高い」と思われがちですが、実は「その後の図面化」が最大のコスト要因なのです。

3. 愛管の料金体系の特徴:面積×階数の明朗会計

愛管株式会社は、「面積(㎡)× 階数」をベースにした、シンプルで透明性の高い料金体系を採用しています。

測量会社・IT系スキャン業者に依頼すると、スキャナーを持ったオペレーターと、点群処理を外注業者、CAD図面化をまた別の業者、という多層構造になることがあります。その場合、各工程業者の利益が積み重なってお客様への請求額が膨らみかねません。

愛管は、現場スキャン・点群処理・CAD/BIM化のすべてを完全内製化(外注下請けゼロ)しているため、中間マージンが一切発生しません。実際、「想定していた予算より大幅に安かった」というお声を多くいただいています。

この「内製化」は単に安いだけではなく、品質面でもメリットがあります。他社の場合、スキャンする人と図面化する人が別会社なので「現場で何を測るべきか」の判断がずれて手戻りが起きがちです。愛管はスキャン担当者自身が配管設計を理解しているため、「この死角も測っておかないと後で困る」という判断を現場でリアルタイムに行えます。結果として、追加スキャンのための再出張コストが発生しにくいのです。

4. コストを最小化するためのヒント

① 「成果物」を事前に明確にする

「とりあえず現状を3D化したい」という曖昧な依頼は、点群データだけで済む案件なのか、CAD化や干渉チェックまで必要なのかが不明です。最終的に何に使いたいかを明確にすれば、無駄な工程を省いたプランを提案できます。

② 現場の情報を事前に共有する

現地調査なしでは正確な見積もりは出ません。図面の有無、現場の概略面積、配管の密集度、作業可能な時間帯などを事前に共有いただくと、現地調査前の概算見積もりが出しやすくなります。

③ 「スキャン+改修工事」はまとめるとお得

静岡県内の現場であれば、3Dスキャン・CAD図面化から実際の配管改修工事までを愛管が一貫施工できます。別々の業者に発注するよりも、段取りミスや連絡ロスが減り、トータルコストの削減につながります。

5. まずは概算お見積もりから

3Dスキャンは「何をやるか」「現場がどんな状況か」によって価格の幅が大きい技術です。「高そうだから」と諦める前に、まず愛管に現場の状況をざっくりお伝えください。

概算の費用感と、「3Dスキャンを入れることで手戻り・工期ロスがどれだけ削減できるか」という費用対効果の目安も合わせてご説明します。機材を持たない企業様が「スキャンを外注サービスとして使う」ことで、改修工事コストを大幅に下げている事例が多くあります。

まずはお気軽にご相談ください。

関連記事

参考文献

  • “How Much Does Scan to BIM Cost?” — VI BIM (LOD別の費用相場データとして参照)
  • “Scan to BIM Cost Breakdown” — iScano (モデリング70%の手間とコスト比率に関するレポートとして参照)